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アパートローンとは何?金利の平均や審査基準、融資までの流れを徹底解説

2026.08.18

アパート経営を始める際、多くの方が気になるのが「アパートローンはどのような仕組みなのか」「金利はどのくらいなのか」「審査は厳しいのか」といった点ではないでしょうか。アパートローンは、賃貸用住宅の建築費や購入費、増改築費、借り換えなどに使える事業用ローンです。住宅ローンとは目的も審査の着眼点も異なるため、違いを理解したうえで準備を進めることが大切です。

この記事では、アパートローンの基本から、住宅ローンとの違い、金利タイプ、審査基準、融資実行までの流れまで、初めての方にもわかりやすく解説します。

アパートローンとは何?

アパートローンとは、アパートやマンションなどの賃貸用不動産を建築・購入したり、増改築や修繕、借り換えを行ったりする際に利用できるローンです。自宅を取得するための「住宅ローン」とは異なり、家賃収入を返済原資とする「事業用ローン」として扱われます。

アパートローンの商品内容は金融機関ごとに異なりますが、借入期間は法定耐用年数を踏まえて設定されることが一般的です。

  1. ローンを活用する2つのメリット

自己資金を手元に残しながら事業を始めやすい
アパート建築や一棟物件の購入には高額な資金が必要です。ローンを活用すれば、手元資金をすべて投入せずに事業を始めやすくなります。余力資金を残しておくことで、空室対応や修繕費など、運営開始後の支出にも備えやすくなります。

レバレッジを活かして資産形成のスピードを上げられる
不動産賃貸業は、自己資金だけでは届かない規模の物件であっても、融資を活用することで物件を取得できる点が特徴です。借入を活用することで、家賃収入を生み出す資産を早い段階で持ちやすくなります。ただし、返済は事業収益で行う前提のため、無理のない収支計画が欠かせません。

  1. 住宅ローンは利用できない?

住宅ローンは、自分や家族が居住する住宅を取得するためのローンであるため、投資目的でアパートや一棟物件を建築・購入する場合には、原則として利用できません。

アパート経営では家賃収入をもとに返済する事業用融資である「アパートローン」を利用するのが一般的です。ただし、自宅と賃貸部分が一体となった賃貸併用住宅など、一定の条件を満たす場合には住宅ローンを利用できるケースもあります。

アパートローンと住宅ローンの違いを比較

  1. 資金使途の違い

最も大きな違いは、何のために借りるローンなのかという点です。住宅ローンは、契約者本人が住むための自宅を取得することを目的としたローンです。

一方、アパートローンは、「第三者に貸し出して家賃収入を得る賃貸経営」を目的とした事業用ローンにあたります。

この違いは、返済原資の考え方にも表れます。住宅ローンは主に給与収入など個人の安定収入から返済していく前提ですが、アパートローンは家賃収入や事業収益を返済原資とする考え方が基本です。そのため、金融機関は単に申込者本人の年収を見るだけでなく、物件がどの程度安定して収益を生み出せるかにも注目します。

  1. 金利と借入期間の違い

一般的に、アパートローンは住宅ローンよりも金利が高く見える傾向がありますが、これには理由があります。

住宅ローンは、生活を支える基盤となる自宅取得を目的としているため、社会的・政策的な側面からも金利が非常に低く抑えられる傾向があります。

一方、アパートローンは利益を目的とした事業(アパート経営)に対する融資です。同じ事業性融資の設備投資や運転資金の金利は5%程度かかることも珍しくありません。これらと比較すると、アパートローンは土地や建物を担保としているため、一般的な事業性融資よりも優遇された金利が適用されるケースが多くあります。

また、借入期間の決まり方にも大きな違いがあります。住宅ローンは個人の年齢や収入をベースに最長35年〜50年といった長期の返済期間を一律で組みやすいのが特徴です。一方、アパートローンは一律ではなく、建物の構造(法定耐用年数)や築年数による影響を強く受けます。構造によっては融資期間が短く設定されるケースもあります。

しかし、物件の収益性や、物件を販売・管理する会社の実績によって条件が大きく変動する特性を持っています。信頼と実績のある不動産会社をパートナーに選ぶことで、本来であれば融資が厳しくなりがちな物件であっても、35年超の長期融資や有利な金利条件(優遇金利)を引き出せるケースがあります。

  1. 審査で重視される内容の違い

審査で見られるポイントも大きく異なります。住宅ローンでは、年収、勤続年数、勤務先、返済負担率など、申込者個人の返済能力が中心になります。

これに対してアパートローンでは、個人属性に加えて、物件の収益性、担保価値、立地条件、事業計画の実現性、さらには不動産経営の経験まで確認されることがあります。

つまり、アパートローンは「人」と「物件」の両方を審査する融資だといえます。そのため、住宅ローンよりも審査項目が多く、「事業としての健全性」が厳しくチェックされる傾向があります。

だからこそ、事前に物件選びや収支計画をしっかり整えることが大切です。

アパートローンの金利タイプと返済期間

  1. アパートローンの金利タイプを解説

アパートローンの金利タイプは、主に「変動金利型」「固定金利選択型」の2種類に分けられます。ただし、銀行ごとに用意している金利タイプや借り入れ条件は大きく異なります。

変動金利型
多くの銀行で取り扱われており、アパートローンにおいて最も一般的なタイプです。金利が定期的に見直されるため、将来的な金利上昇によって返済負担が増えるリスクはありますが、借り入れ当初の金利水準が低めに設定されやすい点がメリットです。

固定金利選択型
3年、5年、10年など一定期間だけ固定金利が適用されるタイプです。固定期間中は返済額の見通しを立てやすい反面、固定期間終了後は再選択時の金利動向に影響されます。一般的にプライムレートを参照して金利が決められるため、借り入れ当初から変動金利よりも1〜2%程度高い金利で設定されていることが多いです。

また、アパートローンにおいては固定金利(選択型含む)を取り扱っている銀行自体が少なく、変動金利に比べて審査の難易度が高くなる傾向があります。さらに、ローンの金利そのものだけでなく、融資取扱手数料などの初期費用が高く設定されているケースも少なくありません。

そのため、目先の金利タイプだけでなく、融資手数料や審査のハードルといったその他の借り入れ条件も含めて、総合的に判断することが大切です。

  1. アパートローンの金利はどの程度

アパートローンの金利は、金融機関や借主の属性、自己資金、物件の収益性などによって大きく異なります。金融機関ごとの傾向は、次のように整理できます。

都市銀行(メガバンク)
比較的低金利を狙いやすい一方、審査基準は最も厳しめです。高い属性(年収5000万以上、純金融資産1億円以上)や実績が求められやすい傾向があります。

地方銀行
金利に幅があり、都市銀行並みの水準のところもあれば、それより高いところもあります。物件所在地や営業エリアの制約には注意が必要です。

信用金庫・信用組合
銀行より金利は高めになりやすいものの、地域密着で相談しやすいケースがあります。ただし、独自の審査基準を持っていることが多く、融資期間の延長や団体信用生命保険(団信)への加入において柔軟な対応が難しいこともあります。

日本政策金融公庫
融資制度によっては不動産賃貸業に関連する資金相談が可能な場合があります。金利水準は比較的低めに抑えられるケースもありますが、一般的に長期的な融資は難しい傾向にあり、融資期間は10〜15年となることが多いです。利用条件も細かく定められているため、活用を検討する際は最新の制度内容を事前に確認しましょう。

ノンバンク
審査が比較的早く柔軟な場合がありますが、金利は高めになる傾向があります。

金融機関 金利目安
都市銀行(メガバンク) 1〜3%程度
地方銀行 1〜4%程度
信用金庫・信用組合 2〜4%程度
日本政策金融公庫 制度によって異なる
ノンバンク 2〜5%程度

なお、「金利一覧」や「ランキング」は参考にはなりますが、実際の適用金利や融資期間は個人の属性、自己資金、物件評価など様々な要因によって変わります。

そのため表面的な金利を比べる前に「融資してもらえる金融機関はどこなのか」「そもそも融資対象になるのか」をまず確認することが大切です。

アパートローンは金融機関ごとに審査基準が細かく異なるため、まずは信頼できる不動産会社などの専門家に、自分の状況でどのような融資プランが選択可能なのか、事前にシミュレーションを依頼してみるのも効率的で確実なステップとなります。

  1. アパートローンの一般的な返済期間

アパートローンの返済期間は、建物の構造や法定耐用年数をもとに設定されます。構造ごとの目安は次の通りです。

構造 返済期間の目安
木造 20〜30年程度
鉄骨造 20〜35年程度
RC造・SRC造 30〜35年程度

返済期間は法定耐用年数の影響を受けますが、必ずしもRC造やSRC造が長期間の融資を受けられるわけではありません。

実際の返済期間は建物の築年数や残存耐用年数、物件の収益性、金融機関の審査方針などによって異なります。特に中古物件では、同じ構造でも返済期間が短く設定される場合があります。

実際のアパートローン融資までの流れ

アパートローンの融資実行までの流れは、概ね次の7ステップで進みます。

  1. 1

    金融機関や建築会社に相談する

    まずは物件計画や建築プラン、想定家賃などを整理し、融資の相談を行います。金融機関によって重視する点が異なるため、早めの相談が重要です。

  2. 2

    事前審査・仮審査を受ける

    設計図面、事業計画書、年収や資産状況がわかる資料などをもとに、融資可能性や借入可能額の目安を確認します。

  3. 3

    本申し込みを行う

    事前審査の結果を踏まえて、本申し込みに進みます。源泉徴収票、職務経歴書、資産資料、設計図面、物件概要書、登記簿謄本、レントロール、事業計画書などが必要になることがあります。

  4. 4

    本審査を受ける

    金融機関は、事業計画の実現性、物件の収益性、借主の返済能力、担保価値などを詳しく確認します。審査期間は数週間から1か月程度が目安です。

  5. 5

    融資条件の提示を受ける

    承認されると、融資額、金利、返済期間、担保条件、手数料などが提示されます。ここで条件を十分に確認することが大切です。

  6. 6

    金銭消費貸借契約を締結する

    条件に納得できれば契約を結びます。必要に応じて司法書士などの専門家が関与するケースもあります。

  7. 7

    融資実行・引き渡し

    融資は物件の引き渡し時に実行されることが多く、同時に抵当権設定などの手続きが行われます。

アパートローンを低金利で利用するためのポイント

  1. 自己資金をできるだけ厚くする

まず重要なのが、自己資金をできるだけ厚くすることです。自己資金が多いほど借入比率が下がり、金融機関から見たリスクは小さくなります。

一般に、物件価格の20%以上の自己資金があると審査で有利になりやすく、低金利を狙ううえでもプラスに働きます。

ただし、頭金に資金を入れすぎて手元資金が不足すると、空室や修繕への対応が難しくなるため、運転資金とのバランスを考慮することが重要です。

  1. 現実的な事業計画を作る

次に欠かせないのが、現実的な事業計画を作ることです。金融機関は、家賃設定、空室率、修繕費、管理費、広告費などを含めた収支計画を見て、「この内容なら無理なく返済できるか」を判断します。

家賃を高く見積もりすぎたり、空室リスクを十分に織り込んでいなかったりすると、計画の信頼性が下がり、条件面でも不利になりやすくなります。見栄えの良い数字より、保守的でも説明できる計画のほうが評価されやすいといえます。

  1. 個人属性を整えてから申し込む

アパートローンは事業用融資ですが、借主本人の信用力も見られます。勤続年数、勤務先、年収、他の借入状況、クレジットや税金の支払い状況などは、審査や金利条件に影響します。

申込直前の転職や独立、多額の借入は不利に働くことがあるため、事前の相談が大切です。物件の条件が良くても、申込者の属性に不安があると、好条件を引き出しにくくなることがあります。

  1. 物件の立地と収益性を重視する

借主の属性が良くても、物件の収益性が弱ければ好条件の融資は受けにくくなります。金融機関は、立地、周辺需要、想定賃料、空室リスク、担保価値を重視します。

つまり、低金利を引き出しやすいのは、金融機関が「融資したい」と感じる物件です。長期的に安定した入居需要が見込めるかどうかは、審査でも重要な判断材料になります。

  1. 実績の多い不動産会社を選ぶ

不動産賃貸業は1人でやるものではないため、パートナーとなる不動産会社の実績を金融機関は重視します。同じ物件であっても、パートナーとなる不動産会社によって運用の実態は異なるので、これまでの実績が多い不動産会社の方が金融機関からの評価が得やすくなる傾向にあります。

アパートローンの主な5つの審査基準

  1. 年収・返済能力

アパートローンでも、まずは借主本人の返済能力が確認されます。返済原資は家賃収入が基本ですが、どれだけ物件が良くても、私生活の資金が円滑に回らなければ、経営はうまくいかないため、借主本人の支出とバランスも確認されます。

年収が高ければよいという単純な話ではないものの、安定した収入があることは重要です。

すでに他の借入が多い場合は返済余力が小さいと判断されやすいため、自動車ローンやカードローンなどを整理し、返済負担を抑えておくことが対策になります。

  1. 勤務先・勤続年数などの属性

勤務先の安定性や勤続年数も、継続的に返済できるかを判断する材料です。一般に、安定収入が見込みやすい職業や、同じ勤務先で長く働いている場合は評価されやすい傾向があります。

一方で、申込直前の転職や独立は今後の収入継続性が読みづらくなるため、審査では慎重に見られる傾向があります。また、過去にクレジットカードの支払遅延などがあると、属性が良くても審査に通らない可能性があるため注意しましょう。

  1. 物件の収益性

アパートローンで特に重視されやすいのが、物件そのものの収益力です。想定家賃が周辺相場とかけ離れていないか、満室を維持できるかが確認されます。

見た目の利回りが良くても、根拠の薄い家賃設定や楽観的な満室想定では、審査上の評価を下げることがあります。

対策としては、近隣の募集事例や需要を踏まえて家賃を設定し、無理のない収支計画を示すことが重要です。

  1. 自己資金・保有資産

金融機関は、頭金の額だけでなく、手元資金や他の保有資産も確認します。自己資金が多いほど借入比率が下がり、金融機関から見た融資リスクは小さくなります。

一般的に、物件価格の20%以上を自己資金として用意できると、審査で評価されやすい一つの目安になります。

また、預貯金だけでなく、不動産や株式などの金融資産がある場合も、返済余力の裏付けとして見られることがあります。ただし、頭金に資金を入れすぎると頭金の回収に長期間かかるため、手元資金とのバランスも大切です。

  1. 不動産経営の実績

すでに賃貸経営の経験がある人は、入居者対応や家賃管理、修繕計画などの実務を理解していると見なされやすく、審査で有利になる場合があります。金融機関としても、経験者のほうが運営上の課題に対応しやすいと判断しやすいためです。

一方で、初めての方でも借りられないわけではありませんが、運営体制や収支計画の妥当性をより丁寧に示す必要があります。実績がない場合は、管理会社や建築会社のサポート体制、家賃設定や収支計画の根拠を具体的に示すことが、審査対策として有効です。

アパートローンに関するよくある質問

Qアパートローンの5年ルールとは何ですか?

A

一部の変動金利型ローンでは、「5年間は返済額を変更しない(5年ルール)」や「返済額の増加幅を一定範囲に抑える(125%ルール)」が採用されることがあります。

こうした仕組みは返済額の急激な増加を抑えるためのものですが、アパートローンでは適用されない商品もあるため、契約内容を確認しましょう。

Qアパートローンはいくらまで借りられますか?

A

借入可能額は、一概に「年収の◯倍」とは決まりません。年収だけでなく、物件の収益性や担保価値、自己資金などを総合的に判断して決定されます。

物件の収益性や担保価値が高く、借主の属性も良ければ数億円規模の融資が行われるケースもあります。最終的には「個人の属性」と「物件の担保価値・収益性」の合計点で決まります。

たとえば三井住友信託銀行のアパートローンでは3億円以内、オリックス銀行の不動産投資ローンでは2,000万円以上2億円以下と案内されています。つまり「いくらまで借りられるか」は、金融機関ごとの商品条件と審査結果次第です。

まとめ

アパートローンは、賃貸用不動産の建築や購入、借り換えに使う事業用ローンです。住宅ローンより審査項目が多く、個人属性に加えて物件の収益性や事業計画も重視されます。金利や返済期間は金融機関ごとに異なるため、自己資金、事業計画、物件条件を整えたうえで、総合的に判断することが大切です。

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この記事を書いた人

シノケングループ コンテンツ編集部

「将来の資産形成に不安がある」「アパート経営に興味があるけれど何から始めればいいか分からない」そんな皆様の疑問や不安を解決するため、日々のリサーチに基づいた詳細な情報をお届けします。

土地がなくても、自己資金が少なくても始められるシノケンならではのノウハウをはじめ、最新の不動産市況、失敗しない物件選びのコツ、実際のオーナー様の成功事例まで幅広くご紹介し、皆様の資産づくりを情報面から全力でサポートいたします。

この記事を監修した人

日向 大介

日向 大介(ひゅうが だいすけ)

・株式会社シノケンプロデュース 営業部 マネージャー
・アパートオーナー

2017年に株式会社シノケンプロデュースへ入社。営業部マネージャーとして、数多くのお客様の資産形成やアパート経営の提案に携わる。2023年には自身でも自社アパートを1棟購入し、現役の物件オーナーとなる。

プロとしての専門知識と、一棟オーナーとしてのリアルな経験・目線の両方を活かし、失敗しないアパート経営のノウハウを分かりやすく解説します。